賞美堂本店【其泉ブランド】について-後編:賞美堂本店の歴史と其泉ブランドの誕生-
いつも賞美堂本店をご利用いただきありがとうございます。賞美堂本店オリジナルブランド【其泉】について、2つのブログに分けてご紹介したいと思います。こちらは後編です。
賞美堂本店の創業
賞美堂本店は1948年(昭和23年)、創業者・蒲地律志(かもち りつし)が創業しました。元々は呉服商を営んでいた律志ですが、なんといっても有田は有田焼の町。彼は「有田焼の商いをしたい」という長年の夢を実現させるべく、48歳にして有田焼の商いを始めました。
販路拡大
創業からほどなくして、律志の長男である蒲地昭三(かもち しょうざぶ)が入社します。昭三は、登山用のリュックやカバンに有田焼を詰め込み、日本各地の陶磁器専門店や料亭、旅館を巡って販路を拡大することに力を注ぎました。
其泉ブランド誕生
当初、賞美堂本店は既製品の有田焼を日本全国に販売していました。しかし、お客様から「この料理に合う器が欲しい」「こんな器があれば使いやすいのに」といったような様々な要望が寄せられるようになりました。昭三はこれらの声に応えるため、窯元に依頼して既存の形状に賞美堂本店オリジナルの絵付けを施した商品の特注・販売を始めました。
やがて、形状も絵柄も完全にオリジナルの商品を開発するようになり、こうした賞美堂本店オリジナルの商品には「其泉」というロゴマークを付けて販売するようになりました。
「其泉(きせん)」の名前は、創業者・蒲地律志の実父の俳号から取られ、1978年(昭和53年)の商品目録で初めて確認されます。ロゴマークには、律志の養父の俳号「竹亭亜雀」から笹の葉の意匠が取り入れられています。
古伊万里の里帰り事業と其泉の発展
昭三は社業の傍ら、町内の有力者と共にヨーロッパに輸出された古伊万里を日本に戻す「里帰り事業」にも取り組みました。この活動を通じて、昭三は古伊万里の美しさが時代や国を超えて愛されることを確信しました。その結果、其泉ブランドの代名詞となる「琳派古伊万里様式」や「極錦金彩古伊万里様式」シリーズが誕生しました。
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